海外転職・アメリカGAFAの内定取るまで~年収相場を知る~

テック企業

前回は仕事探し編でしたが、今回は番外編となる~年収相場を知る編~になります。転職活動で年収相場を知るのは必須では無いですが、面白いですし、モチベーション上がるので日本にいながらの調べ方を紹介します。

また、本シリーズ「海外転職・アメリカGAFAの内定取るまで」の詳細は書籍の方にまとめているので、詳しく知りたい方は書籍の方を読んで頂けると嬉しいです。

書籍 Kindleリンク:


さて、調べ方ですが、とても簡単です。levels.fyiというウェブサイトに行きましょう。以上(笑)、ですが、この記事では調べ方と単語を簡単に説明します。

levels.fyiとは登録しなくても閲覧できる就職先の職種とジョブグレード毎の年収を調べる口コミサイトですが、登録すれば細かい情報にアクセスできます。僕は登録したことがありません。または、転職時の年収交渉のサポートをしてくれるみたいです。成功報酬は増えた分のX%とかなのだろうか。。。?このサイトは数字がとても正確でした。ジョブグレードによりますがLinkedInの数値と2~3倍は違う印象でした。ちなみに別の有名サイトで登録必要なGlassdoorもまぁまぁ合っていました。

僕はオファーされるくらいのタイミングで妻がlevels.fyiを探り当てました。LinkedInの数字を信じていて、年収2000万円くらい出るなら良いかなくらいに思っていた僕は、levels.fyiの数字が信じられませんでした。

まずトップページに行くと、意味不明な画面になります。(笑)
少し下に進むとプルダウンでデフォルトがSoftware Engineerになっており、その下にGAFA(見る企業を変える場合はこれを選択)のそれぞれのアイコンが並び、さらにその下にGoogle、Facebook、SalesforceとL3、L4、E3、E4などのアルファベットが並んでいます。GoogleではL3、L4、5・・・、です。このL3はGoogleにおけるSoftware Engineerのジョブグレードになります。基本的には数字が小さいほどジョブグレードが低いです。

試しにGoogleのL3を見てみましょう。この時はTOTAL ESTIMATE 約$190,000と出てきました。これが口コミにより投稿されたこのジョブグレードにおける平均年収になります。内訳はSalary + Stock (/yr) + Bonusです。StockはRSUと呼ばれる通常は複数年にわたってもらう株を1年間に換算したものです。もう少し詳しく見ると、口こみの年収がテーブル化されています。タイムスタンプ/場所/年収/経験年数が表示されています。一番右の列のExperience(経験年数)の右側がTotalですので、その人のこの業界における経験年数の合計も表示されています。
GoogleのL3(Software Engineer)は最もジョブグレードの低いものになりますので、業界での経験年数の最低数を見ると0年か1年が多いです。修士卒ホヤホヤくらいということになります。同じようにL4を見てみました。経験年数の最低が3年、すなわち博士卒ホヤホヤ。ただ経験年数のばらつきも大きいです。L4で25年を超える人もいれば、L6で6年の人もいます。さすが実力主義のアメリカです。

Hardware Engineerの場合を見ていきましょう。プルダウンでHardware Engineerに変更します。画面が変わり、ホワイトアウトされた部分で登録を促すようなことが書かれています。「Skip For Now」を選択します。全ての企業が出てきます。これでは分からないので、ここでもGoogleを入力しましょう。場所はベイエリアになっています。ざっと見るとSoftware Engineerと比べると低いです。
各企業のHardware Engineerのジョブグレードは、GoogleではL3~、AmazonではL4~、FacebookではIC4~かE4~、Appleではもっと細かく分かれており、各社様々です。Amazonは全社員のBaseを一気に引き上げたことでも話題になりましたので、投稿された日付にも注意しましょう。

これによって各企業、各職種によるレベル毎(だいたいの経験年数)のターゲット年収が分かりました。ジョブディスクリプションに記載の経験年数からだいたいのターゲット年収が分かることになります。

levels.fyiの話はこれでおしまいです。

~おまけ~

実は昔は2chにいましたし、VIPも見てました。その後、まとめ民になりました。アメリカのビジネス向けの2chみたいなものがあります。それはblindです。

blind:登録制の匿名掲示板。スマホアプリ。とても暇人で無いのであれば特に必要ではありません。登録には現職(日本企業でもOK)の公式な会社ドメインのメールアドレスが必要になりますが、初期認証と会社ドメイン確認することで匿名と言いつつある程度の節度はあります。放送禁止用語は普通にポストされています。投稿内容は、「ニュース〇〇の件」、「給料上がったぜ」、「クビになった」、「クビにできない」、「マネージャがクソだ」、「なんなのこのCEO!」、「イーロンマスクから逃げるには」、「貧しい国の村で育ち今はテックで働く俺の半生」、「こんな面接対策したよ」、「株価あがれぇぇぇ」、「お前らありがとう」というような旧2ch、5chをもう少し真面目なビジネスシーンにした書き込みが多いです。また投稿者の会社ドメインが表示されますし、その会社専用の掲示板もあります(他の会社の人は入れない)。アプリ内でダイレクト・メッセージを送れるのでリファラルもしているみたいです。僕は内定後から見始めました。blindでも年収の相場が分かったり、ハードウェアエンジニアの声がきけたり、面接対策の話も出ていましたので、覗いてみると参考になることもあるかと思います。

では、blindで出てくるスラングと略語を最後に羅列して、本記事を終わりにします。

  • TC:Total Compensation 要するに年収、Base(基本給)+Bonus(ボーナス、ジョブグレードや成績によってBaseからの比率が異なる、10~25%など)+RSU(株)、数字の後のk(ケイ、キロ)は単位が1,000ドル、m(ミリオン)は1,000,000ドルの意味、その上はb(ビリオン)。
  • GTFO:ここでは細かく書けない用語。出ていけ、という意味。よく、「TC or GTFO」と書いてあるが、「要するに俺たちはお前のTCしか興味が無い、さもなければここから出ていけ」という意味。
  • Offer letter:オファーレター、採用確定、内定書、業務契約書のこと、企業と自分の両者がサインして契約完了、年収が記載される。年収交渉はオファーレターの発行前に行う。就職活動におけるゴール。
  • RSU:Restricted Stock Unit 給料の一部を株でもらうこと。他の記事(と書籍)で詳しく説明します。
  • SB:Sign-on Bonus、Offer letterへサインする際か入社時かにもらえるボーナスのこと、すぐに辞めてしまう場合は契約によっては返金の義務があったりする。一般には前の会社を辞めてしまう場合のペナルティや移動に関わるコストがカバーされる。国際移動の場合はインターナショナル・リロケーション・パッケージをもらうことになり、その中でプールされるお金がサインオン・ボーナスの代わり。
  • WLB:Work-Life Balance、ワークライフバランス。
  • YOE:Year Of Experience、その職種や業界における経験年数のこと。TCを語る場合に欠かせない。
  • PIP:Performance-Improvement Plan、業務改善目標のこと、アメリカでもいきなりクビにするとまずいので、PIPを与えて、「あなたの成績悪いです」「次の2カ月以内に〇〇を目標にしよう」、「出来ない場合はあなたが悪い(会社は悪くない)のでクビね」、となる。従ってPIPは解雇宣言に近いもの。とてもやばい。でも復活する人もいるそうだ。
  • DM:Direct Message、直接連絡するということ。
  • WFH:Work From Home、リモートワークのこと。
  • SWE:SoftWare Engineer、ソフトウェアエンジニアのこと、一般的に給料が高い、levels.fyiを見れば分かるがハードウェアの1.5倍?
  • HW:HardWare、ハードウェア、またはハードウェアエンジニアのこと。
  • TL;DR:Too Long; Didn’t Read、長文が来ますよの注意喚起と冒頭での要約のこと。
  • FT:Full Time、フルタイム、正社員のこと。FTEとも言う。この場合のEはエンプロイー。
  • IC/CW:Independent Contractor/ Contingent Worker、契約社員のこと。

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