前回の記事では履歴書の書き方について紹介しました。本編では仕事の探し方です。順序的には仕事の探し方が先でした。応募に書いてあるジョブディスクリプションを読んで、それに適応した履歴書を書いた方が良いためです。
また、本シリーズ「海外転職・アメリカGAFAの内定取るまで」の詳細は書籍の方にまとめているので、詳しく知りたい方は書籍の方を読んで頂けると嬉しいです。
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では、僕Mikanが日本にいながらどうやってアメリカの仕事を探したのか紹介します。仕事探しアプリや、サイトは他にもありそうですが、ジョブ・オープニングがなんとなく網羅されている気のするLinkedInを使いました。これは正解でした。LinkedInを使ったことの無い方に簡単に説明すると、これはビジネス向けのFacebookです。機能も同じ部分が多いです。僕はというと、アメリカでの転職活動の前から研究者同士や仕事仲間や友人とゆるーく繋がるためにアカウントを作っていて、何年かに一回見るくらいでした。FacebookやLINEと同じ様にチャットできますので、コミュニケーションツールとして使っていました。
本名で登録して、自己紹介欄には写真、職歴や現在の仕事の内容を簡単に記載します。僕は過去の発表論文や特許も並べます。簡単な履歴書みたいなものです。ビジネスシーンでは様々な使い方があり、名刺交換の代わりにアカウントリンク、企業のポストや業界をリードしている方のポスト閲覧(もちろん本人がポストしても良いですが)、企業の宣伝、そして仕事探しができます。企業側も自分のHPで募集するだけで無く、LinkeInにも掲載しています。
求人ボタン(鞄のマーク)を押して検索をはじめます。検索するうちに効果的なキーワードを探り当てることになります。
まずは手始めに、
「役職、スキル、会社名」の欄は〇〇エンジニアの〇〇のような用語を入力
「場所」はCaliforniaとかNew Yorkを入力
そして検索します。
適当な求人を見つけ、そのジョブ・ディスクリプションに記載の内容を読みます。なぜか会社採用ページのオリジナルと記載内容が微妙に違っていたり、他の検索サイトと違っていたりします。注意はVISA要件やグリーンカード保持や米国籍保持要件をチェックしましょう。採用は企業単位や部署単位ではなく、あくまでもこのジョブ単位になります。これもアメリカらしいですね。いつか書こうと思いますが、誰か従業員のVISAやグリーンカードのためのダミーの仕事募集もあります。
各ジョブにはトップに正社員かどうか、採用中かなどの根本的なことと、会社採用ページへの応募ボタンとLinkedInアカウントへの保存ボタンがあります。そして、ディスクリプション欄ではサマリー・説明、最低要件、あれば良い要件、ベネフィット(福利厚生)、VISA要件、といったことが書いてありますが企業や仕事によって書き方の流儀が異なります。
検索してみて、いくつかのジョブ・ディスクリプションの中から有効そうな共通のワードを見つけます。例えば、業界で有名な製品タイプ、研究開発テーマ、〇〇法、材料名、ツール名、実験装置名、なんかになります。これらのキーワードはいわば現地の業界で使われている用語になってくるため、願わくは応募前にCVを更新しましょう。僕は書きあげたCVを持ってもう応募する気満々で検索していましたが、ここでCVを更新しました。何故かというと、人事や少し別の技術軸の人がCVを見てスクリーニング(はじめのざっとした振るい落とし)をするのですが、彼ら彼女らは細かい用語を理解しておらず、なんとなく見たことある単語のマッチ度で判定してしまう場合があります。検索しながらLinkedInでの仕事探しの検索式もアップデートします。必要に応じで、他の検索サイトや、企業の採用ページに直接行って細かい部分も確認しましょう。
ところで、LinkedInが勝手に空気を読んで、「このジョブに対してこれまで1週間で20人も応募している、乗り遅れるな!急げ!」と促してきます。これはLinkedIn経由だけの応募者数なので、実際はもっと多いです。急いだほうが良いのは正しいと思います。だいたい公募すると一つのジョブに対して100~1000人くらいが応募してきます。リファラルが無いと、見てるのは初めの数週間で数百人くらいでしょうか。それを過ぎると後半はチャンスすら無いと思います。書類選考でざっと落とされた後に数十人が面接に進んで最後の一人を選びます。
予想される年収も記載されている場合があります。この年収はかなり低くまったくあてになりませんでした。年収予想は、後に解説しますが、このジョブ・ディスクリプションに記載されている経験年数から別のサイト(levels.fyi)で行います。また、これらの情報ではまだジョブグレード(職位を表すもの)は分かりませんが、なんとなくのレンジは分かります。オファーレター(採用通知書、内定書)をもらう時にジョブグレードが決まります。
なんと、ここまで来ればもう応募が出来ます!応募するとCVの提出を求められますので、添付しましょう。僕の場合は事前に相場も年収も、ジョブグレードの存在も知らなかったし、面接対策も一夜漬けで挑みました。つまり、勇気を出して、LinkedInの鞄マークで検索して、ポチっと応募するだけであとは何か進みます。
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